2020/06/23 18:05

写真の向きが変ですが、木製カッターナイフ初期作品の化粧直しです。
仕事で5年以上ガツガツ使ってました。写真に撮るのが憚られるほど、ボンドやパテや塗料でギトギトになっていたのですが、表面を削り、研磨したあと、蘇芳染め(草木染め)をして、琥珀ニスで仕上げました。
スライダーには夜光貝で小さな象嵌を施した上からニスを塗りました。
欠けた所もありますので、新品同様とはいきませんが、しっかりした材料ならばちょっと削れば見違えるほど綺麗になります。
使った琥珀ニスは、8年ほど前に自作したもの。琥珀とア亜麻仁油を試験管に入れ加熱して溶かし、その後テレピン油と混ぜます。ほんの少しずつをジャム瓶に入れて保管していました。
面白い事に、現代のニスと同じように、塗って自然乾燥をしても琥珀ニスは固まりません。作品に塗って乾燥(テレピン油を揮発)させ、その後紫外線で硬化させます。 ネイルアート等にも使う紫外線硬化樹脂を知った時、凄いなぁ〜!と思ったものですが、16世紀には紫外線で硬化させる塗料が既に存在したようです。ほんとにびっくりです!
ニスが乾いた(硬化した)ら表面が平らになるように研磨し、またニスを塗ります。5〜6回繰り返しました。


動画も撮ったのですが、blogにUPする方法をまだ試していないので、改めてInstagramにてご紹介します。
天然素材にこだわりたくて出会った塗料ですが、想像以上にロマンに溢れています!